「デジタル化が進まないのは、“スキル不足”ではなく“考え方の設計不足”だった」〜4軸OS“あり・なし”の会議比較から見えること〜
- 祐二 高橋
- 6月3日
- 読了時間: 4分

「ウチの会社もデジタル化が必要だ!」「会社にはDX! さあやるぞ!」と始めたのに、何故か、進まない・・逆に、どんどん進む会社もある。その違いは、IT知識や経験の差でない!? そんなことが明確に分かる記事になります。
はじめに、4軸OSとは、Vision-AI合同会社の私・会社で使っている【考える・行動する・決定する】ための道具です。【前提・構造・文脈・情報の受発信】が大事、これをベースにしています。
🧩シーン①:4軸OSが“無い”企業の会議
登場人物ペルソナ(A社)
山田部長(50代):ベテラン、現場経験は豊富だが構造思考はやや苦手。
田中課長(40代):真面目で責任感強いが、調整型。とりあえず「やらねば」で動く。
山岸さん(30代):情報システム部。ツール選定が得意だが、話が抽象的。
川口さん(20代):業務部。現場業務に追われ、全体像より“今日のタスク”優先。
🕘【会議冒頭】
(前回)ツール選定の宿題が出たが、明確な導入方針は決まらず。今回は「どう進めるか」を話す予定だが、誰も“進め方”自体が整理できていない。
💬会議中のやりとり
山田部長「で、結局どのツールがいいの?予算はそんなに出せないよ。」
山岸さん「えっと、A社の業務改善SaaSが人気です。チャットボットもあるし、API連携も…」
田中課長「でも、現場はそれ入れて何が変わるのか、よくわかってないんじゃないかな」
川口さん「正直、今の業務でもいっぱいいっぱいで…。あと、ログインとか増えるのきついです」
(心の声)
山田部長「また“デジタル疲れ”か。結局、誰も本気でやりたくないのか?」
山岸さん「技術の話ばかりしても、伝わってない感じがする…」
田中課長「みんなの温度がバラバラすぎて、着地させる自信ない…」
川口さん「なんで私が全部使いこなす前提になってるんだろう…」
🌀会議の結果
・何を、なぜ、どの順序で導入するかの整理がないまま・「じゃあ、ちょっと試してみますか」と曖昧な結論に・次回また「進まないまま再確認」になる未来が見えてしまう…
🧩シーン②:4軸OSが“ある”企業の会議
登場人物ペルソナ(B社)
山田部長(50代):4軸思考を社内で推進中。「聞く力」にシフトしている
田中課長(40代):会議前に全体構造を一度図解し、準備してきた
山岸さん(30代):目的・背景を最初に共有してから話すよう心がけている
川口さん(20代):現場感覚を大事にしつつ、前提から考える習慣がついてきた
🕘【会議冒頭】
(前回)「今の業務フローを4軸で棚卸し」したうえで、改善ポイントが3つ出た。今回は、「どこにどんな仕組みを入れるか」をテーマに議論する。
💬会議中のやりとり
田中課長「前提として、今の“申請〜承認フロー”が属人的すぎるってのが問題でしたよね。で、構造としては——この図のように、ステップが5つあって…」
山岸さん「そこに対して、今回のツールは“自動通知”と“進捗可視化”ができるので、文脈的にも“繁忙期前の今”がチャンスかと」
川口さん「はい、それなら現場でも受け入れられます。あと、伝え方ですが、マニュアルじゃなく“1分動画”で共有したほうがいいかもしれません」
山田部長「いいね。“なぜこれをやるのか”が共有できてるから、スムーズだな。じゃあ、まずA部門から試験導入して、来月フィードバックもらおう」
(心の声)
山田部長「目的が見えてる会議って、こんなに気持ちいいのか」
山岸さん「やっと“通じる会話”ができてる感覚あるな…」
川口さん「“使い手”として意見を言っていい空気があるのがありがたい」
田中課長「全員が“同じマップ”で動いてる感じ、これは強い」
✅会議の結果
・前提・構造・文脈・発信が共有された上での合意形成・小さな一歩を“なぜやるのか”まで言語化し、次のアクションへ・次回の会議では「検証結果と改善点の確認」予定と明確化
🎯まとめ:デジタル化が進む・進まないは「4軸」の有無だった
多くの企業が、「人材不足」「ITツールの使いこなし」「現場の反発」という“現象”に悩んでいます。
でも、本質はそこではないのかもしれません。
「考える土台=構造」がないまま、現象に振り回されているそれが、4軸OSの“ない”会議の姿です。
一方で、**「前提→構造→文脈→発信」**の4つを揃えて会話できる組織は、まだ道半ばでも、「なぜ今これをやるか」がブレません。
✉️あなたの職場は、どちらに近いですか?
話してるのに、進まない会議
意見は出るけど、バラバラで着地しないチーム
「なんか疲れる」けど理由がよくわからない仕事時間…
もし、そう感じることがあるなら、「デジタル化」より先に、「思考の設計図」から整えるタイミングかもしれません。
ご希望であれば、このブログ記事の続編(導入チェックリスト/4軸OSの簡易習得法)もお書きします。お気軽にどうぞ。
Comments